【ネタバレあり】もっと超越した所へ。感想

風磨担、もっ超みてきたよ!!

(これは、ここでライトに「風磨担」と自称してみることによって慣れからなんとか今後カジュアルに風磨担を名乗れるようになりたいという鍛錬です)

 

★ネタバレあります!!★

 

 

 

 

 

 

 

@nazpipi  ›だれでも
もっ超、想像していた以上に怜人くんのクズ度が高かったので、いくら風磨くんのビジュアルをもってしてもいや絶対別れた方がいいだろ!!と思いながら最後まで見終わったのだが、無事にエンドロールでサイゴン陥落しました ヤバ……

 

見終わりホヤホヤの私の感想としては、

・冒頭のふせったーでは「クズ」と書いたものの、この世に万人から見て「クズだな〜」と思われる人も逆に「この人は人間的に最高!」と思われる人もきっと存在せず、恋愛を含め、なんらかの人間関係は、あくまで人間同士の相性

・人は簡単には変わらない

・モヤモヤがあった時は言葉に出してぶつけて共有することで、何か解決源のエネルギーになることが往々にしてある

ということ、を、うまく描いてる作品だな〜〜と思いました。全体的にエネルギッシュで面白かった!!けど若干、表現に気になるところもあった!!(後述)

あと、「ふ〜〜なんとか無事だったわ〜〜」と安心しきっていたところをアサシンのように刺しにくるエンドロール、やめれる!?!?!?

 

★うまいな〜と思ったところ……結局、イッツマイソウルなわけよ

 

中盤の仕掛けのところで、登場人物4組がそれぞれ、いまは別の組になってる男女とさまざまな関係であったことが明かされるわけですが、そこで出てくる「元カレ」と比べると、クズのように見えてた今一緒にいる人たちも「いいところはあるんだよな〜」と思わせてくるのがすごく上手かったなと思いました。(ただしトミー関連のところは、いやトミーのせいというよりは、どうしようもなくね!?ということが多かったので、その限りでないことも多々)

特に、私は個人的な無理度で言えば慎太郎>>>泰造>>>>怜人(番外・トミー)だったので、途中までは七瀬も(別れたとはいえ鈴ちゃんも)なんでこんなヤツと一緒にいるんだよ!!!良いとこないじゃん!!と思っていたのですが、慎太郎が七瀬のタブレットをいじった後に【きちんとタブレットの向きを七瀬の方に向けて返すシーン】を見てついつい、「あっクズっぽいのにこういうとこしっかりしてんじゃん」トゥンク☺️…になってしまったので、ああこういうとこ、たぶん人によってそれぞれトゥンクポイントは全然違うんだろうけど、それぞれそういうところがあって、だから、クズとかクズじゃないとかいう外部からの評価なんてなにも意味はなくって、あくまで個人と個人の相性なんだろうな〜と。

今もそれほどかわいいってわけじゃなくて優しさっていう感情も薄いけど、「魚の食べ方が綺麗」「スーパーの袋しまっとく」「裁縫が得意」この3ポイントだけで「君のために生きようか」と思ってしまう……というイッツマイソウルみたいな話って、まあ実際本当にあるあるなんだと思うし、恋愛に限らず友人関係とか親子とか、人間同士の相性ってそういうもんなんだろうなと思うんですけど。そのあたりの描き方がとってもとっても上手いなと思った。

関ジャニ∞ イッツ マイ ソウル 歌詞 - 歌ネット

あと女子陣が集まって感情をワーーッとぶつけ合って共感しあうところは、ちょっとシスターフッドを感じて良かった。結局はモヤモヤをムスッと飲み込むんじゃなくって、話し合いしか勝たんのよ。というのが信条なので。

 

★ちょっと気になったところ……トミーのあれこれと、いや、そこまでして「恋人」といなくても…という1/3の感情

ただ気になることもちょくちょくあって、一番は千葉雄大さん演じるトミーの描き方。「別に恋愛的に好きって言ってるわけじゃないのに、相手が勝手に勘違いして困る、、、」みたいなのって、わりとシスヘテ女性がよく困るようなトピックだと日頃から感じていて、それをマイノリティ属性はあるけど男性(明言されてなかったけど、シスゲイ男性なのかな?)が負わされるというのは、なるほどなぁと思ったけれど。

たしかにトミーが「真知子や鈴の好意をわかってて利用した」面は「クズ」と言えるかもしれないけど、真知子が「セックスしたくなっちゃう」と言うことはセクハラでは?と思うし、更に鈴が突然キスするのは完全に性暴力なわけで、彼女たちのその点に対しての反省が全然ないまま話が進んでしまうのはとってもとっても気になりました。

「男でも女でもないし」みたいなセリフも、いや自認が男でも女でもないことはあるだろうけど、彼の場合は自認は男っぽく描かれているような気がしたので、ちょっとその辺のSOGIを混乱しているというか、「同性愛者=男でも女でもない」というのは乱暴な描き方では?と思ったなぁ。あくまで性的指向性自認は全く別物ですからね。

あと最後、女子陣がみんなでワーッと感情をぶつけあうところはとっても良かったんだけど、結局「謝ろう」みたいな話になって、いや明らかに向こうが悪いと思えるようなシチュエーションでも、女が寛大に許さないといかんのか!?あまつさえ謝らんといかんのか!?!?それは納得いかんが!?!?(鈴ちゃんとトミーを除く)というモヤな気持ちになった。私がクズ耐性がなさすぎるだけかもしれませんが。とくに美和ちゃんなんか、命が関わる病気が判明してそれどころじゃないと思うのに、自分で稼いだお金を元カレに貢いでることを今カレに謝る必要、そんなあります!?!?今カレの金なわけじゃないんでしょ!?

そもそも私が個人的には「そんな""赦し""を施してまで、パートナーと一緒にいて得られる幸せって、ある……??」という、恋愛・非・至上主義的なタイプなのもあって、共感はしかねるところではありました。いや、共感は作品を測るベクトルでは絶対ないし、共感ぜんぜんできなくても好きな作品、モヤっとしない作品はたくさんあるんですけどね。その点は、RTで拝見した原作の方のインスタと、こちらの方のツイートを見てナルホド、と思った。

びび🍻 on Twitter: "RTした根本さんのインスタにある「これは『恋愛映画』という枠に一応括っていただいていますが、恋愛映画だとは自分では思っていません。誰にだってある孤独を、恋愛というモチーフを使って少しでも抱きしめたいと思って作った作品です。」という言葉が、なんか1番しっくりきたかもしれない… #もっ超" / Twitter

 

女子陣だけじゃなくって、男子陣も、男子同士でもパートナー同士でも、ワーーーッと感情をぶつけ合って共有して、自分の抱えている問題に向き合って、その原因になっている弱さや問題点を直視するような展開があるような作品が今後出てきてくれたらいいな〜と思います。何様って感じですけど。それが男子自身への救済にもなるんじゃないかなと思うんだよな〜。「女に許される・救われる」以外で、男子が自分で自分をケアして救済されるストーリーがもっと出てきてほしいな〜と、小さい男の子を育てている身としては、個人的には思う。

 

★エンドロール、ならびにふうまくんの今後の作品こわい(まんじゅうこわい

 

とりあえず「風磨くんのお顔かっこいい」「怜人みたいなタイプはわたしは好きにならんわ、、」を反復横跳びして結局「いや絶対別れた方がええやろ、、」を勝ち取った私でしたが、前述の通り、無事にエンドロールのふうまくん(≠怜人くん)でやられてしまいました。やっぱりわたしは、怜人くん担な訳ではなく、あくまで風磨くん担であることを再確認しました。だからむしろ映画は大丈夫だったけど明後日の男グータンに備えてちょっと心の準備をきちんとしないといけないな……みたいなところあります。

怖いのは、今回みたいに風磨くん≠怜人くんってはっきりわかる感じの作品ではなく、風磨くん……もしかして、(役名)だったの……??みたいな、今回のエンドロールが全編に渡ってみたいな映画とかドラマに今後出られちゃうことです。この怖いはまんじゅうこわいの怖いなので、見たいってことね!!(言わせんなよ//////)

例えば『ラ・ラ・ランド』『花束みたいな恋をした』とか、それこそ『ちょっと思い出しただけ』とか、そういう感じの元カレ元カノ文学がわたしはとってもツボなんですけど……(そして風磨くんもそういう元カレ元カノ文学が好きそうなのがこわい。好きポイントがわかっている役者がやる元カレ元カノ文学ほんとこわい。)

今回のエンドロールみたいな雰囲気の元カレ元カノ文学に俳優・菊池風磨くんが出演しちゃったりしたら、たぶん現実世界に戻ってこられず、心のどこかに風磨くんという元カレを抱えて生きる一生になってしまうので、やるなよ!!!!絶対やるなよ!!!